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国債と金利の関係

概要

国債の大量買い入れが行われた場合は、金利はどう変化するのか?
そして、その影響は物価や株価にどう影響するかについて、明確に分かっていなかったので、
整理してみたいと思います。

国債とは?

国債とはなんでしょうか。
国が資金調達のために発行する「借用証書」のことです。
満期までの長さ、金利が異なるものがあります。

利率と利回り

10年物の国債だと発行時点に固定の金利を設定し、
10年後の満期(償還時)に発行時に決めた利子と元本を返金します。
発行時点に決めた固定金利の割合を利率(クーポン)といいます。

これに対して、利回りは、国債価格あたりの満期時の利子の割合を指します。
国債価格に応じて利回りは変動します。

例えば、発行時は1000円で1%の利率の場合、満期時は10円の利子をもらえます。
国債価格が900円に下がった場合、利回りは10円 ÷ 900円 = 0.9%と1%だった利回りは変動します。

国債価格

利回りの説明時にも記載しましたが、国債は満期になる前に債券市場で売買が可能で、
市況によって価格変動があります。

株価の大幅な下落があった場合、リスク回避のために、 国債に資金が流れ、価格が高騰します。

国債と金利(利回り)

国債価格が下落すると金利は上がります。
国債価格に対して、満期時に受け取れる利子の金額の割合が増えるからです。
逆に国債価格が高騰すると金利は下がります。
国債価格に対して、満期時に受け取れる利子の金額の割合が減るからです。

金利変動の影響

下記は、金利変動の欄の状態が起こる要因についてまとめたものになります。

金利変動 株価 物価 為替
上がる 上がる 上がる 円安
下がる 下がる 下がる 円高

株価や物価が上がると金利が上昇し始めるということです。
金利上昇は、株価や物価の上昇を緩やかにする効果があり、
行き過ぎた株価や物価上昇を抑える働きがあります。

国債金利が上がると銀行が企業に貸し出す金利も増え、企業が借りづらくなり
資金がすくなくなり、収益の大幅な増加は見込めなくなったりするためです。

様々な要因があり一概に上記の通りにはならないですが、そのような傾向があります。

金利(利回り)とローン金利

ローンには、固定金利と変動金利のローンがあります。
固定金利は、国債長期利回りに連動する傾向があり、
変動金利は、政策金利に連動する傾向があります。
政策金利とは、日本銀行の民間銀行への融資における金利のことを指します。

現状、日本銀行は、物価上昇率をあげるため、異次元緩和(国債買い入れ)を実行しているため、
一時的に金利が上がったとしても、金利を低い水準に押し下げています。
その結果、マイナス金利が常態化しています。結果、固定ローン金利も低い水準となっています。

物価上昇率が、政府の思惑どおりにならない限り、この傾向は続くと思われます。
いつまで続くのでしょうかね。