「ピーター・リンチの株で勝つ」売り買いのベストタイミング
売買の明確なタイミングはないが、良いバーゲンセールとなりやすいタイミングはあるらしい。
- 年末の税金対策のための売りができる時期(10月〜12月) 休暇が多く、投資家もお金が必要になる
- 数年に1度起こる株式市場の暴落や反落。皆が悲観的なときは絶好の買い場となる
カテゴリー別の売りサイン
カテゴリーに寄らない、売りサインは、最初に描いた成長ストーリーが崩れた時。
株価が〜%上がったから売りなどでは、大きな利益を上げることはできない。
ファンダメンタルズにおける各カテゴリー毎の主なサインをまとめる。
カテゴリー | 売りサイン |
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低成長株 | 新製品の開発がなく、過去の栄光にしがみついている。 関連性のない買収の検討。低株価だが、配当利回りが低い |
優良株 | PERが通常より大きく割高、前年度に役員の自社株買いなし。 利益率改善で株価維持だが、改善余地が期待できなくなった |
市況関連株 | コスト急増、在庫積み増しで値下げと収益圧迫。 市況悪化(先物価格が現物価格より下げている)。競争激化 |
急成長株 | 10倍株候補は逃さない急成長の終了を見極める。 機関投資家60%保有、新規出店停止、楽観予想PERの2倍〜3倍の価格。 |
業績回復株 | 業績の転換点。借入金が減少していたのに一気に増えた。 在庫増加率が売上伸び率の2倍に達した。収益予想よりPERが高すぎる |
資産株 | 買収され、株価が落ち着いた時点。 資産が見積もり4割減でしか売れなかった。機関投資家60%保有 |
読み終えて、振り返る
この後にも「株価についてよく聞く馬鹿げた話」など章続くが、
長期投資における知識を身につけるという点ではここまで。
この本からは、銘柄において大きな6つカテゴリーがあることを学び、そのカテゴリー毎の株価の動きや指標の見方について
深く知識を身につけることができました。
有利子負債、経常利益の成長率、1株当りの利益EPSなど、財務指標への理解が進み、より深い視点で会社を見ていけそうですね。
四季報などで財務指標を見たり、決算短信を見たりするのも楽しくなりそうです。
それと同時に、自分で成長ストーリーを作成し、そのストーリーから外れた場合が売りサインにするという点は、 かなり勉強が必要だし、一つ一つの銘柄における調査が必要と感じました。
バリュー投資を手がける一つのきっかけを掴めたかな。
優良株を割安で買う、小型急成長株の候補株を買う、人気がないが人知れず成長率が上がっている株などの選定を行っていきたいと思います。