3本の移動平均線を用いてエントリーポイントを見つける
短期移動平均線(5日)、中期移動平均線(20日)、長期移動平均線(40日)
を用いて、買いや売りを入れていきます。
3本の移動平均線を用いた分析方法を「移動平均線大循環分析」と呼びます。
- 3本の移動平均線の並び順で決まるステージ
- ステージ毎の状態と取るべき戦略
- 買い(売り)の強さの判断材料
- 移動平均線大循環分析における注意点
- 移動平均線大循環分析でわかること
- もみ合い放れがわかる
- 獲りやすい相場と獲りにくい相場がわかる
3本の移動平均線の並び順で決まるステージ
まず、3本の移動平均線の並び順により、現在のステージ(状態)を確認できるようにしていきます。
上記図引用元:小次郎講師考案の移動平均線大循環分析で、今の米ドル/円相場を分析してみると
このステージは基本的には順行で1,2,3,4,5,6,1,2,3,4・・・と進んでいきます。
統計的に言うと、7割がこの順でステージが変化していきます。
3割は逆方向に進みます。逆行で1,6,5,4,3,2,1,6,5,4・・・という風に。これは一時的なもので 最終的には順行に戻ります。
下記図の①〜⑥が各ステージを表します。
ステージ毎の状態と取るべき戦略
ステージ1(上から短期、中期、長期)
状態:安定上昇期
戦略;買い(3本の線が右肩上がりになっていることを確認)
ポイント:本の線が右肩上がりになってからでは少し、タイミングは遅い。早仕掛けをするか、EMAを使って対応する。
ステージ2(上から中期、短期、長期)
状態:移行期(上昇トレンドが下降トレンドに移り始めたステージ)
戦略;[買い玉]手仕舞い、[売り玉]試し玉の仕掛けタイミング(本仕掛けの3分の1〜5分の1のポジションを取る)
ポイント:中期線と長期線の間隔(帯)が厚ければ厚いほどトレンドが強いと判断。手仕舞いするかどうかの判断材料とする。
ステージ3(上から中期、長期、短期)
状態:移行期(下降トレンドに入るステージ)
戦略;[売り玉]早仕掛けタイミング
ポイント:移動平均線の傾きなどを考慮して、早仕掛けをする。成功すれば小さなトレンドでも獲れるがダマシに遭うリスクも増える。
ステージ4(上から長期、中期、短期)
状態:安定下降期
戦略;売り(3本の線が右肩下がりになっていることを確認)
ポイント:考え方はステージ1と同様
売りエントリーについては以下を参照
空売りで利益を狙える3つの場面と使用上の2つの注意点
ステージ5(上から長期、短期、中期)
状態:移行期(下降トレンドが上昇トレンドに移り始めたステージ)
戦略;[買い玉]試し玉(本仕掛けの何分の1かのポジションを取る)、[売り玉]手仕舞い
ポイント:ステージ2と同様の考え方
ステージ6(上から短期、長期、中期)
状態:移行期(上昇トレンドに入るステージ)
戦略;[買い玉]早仕掛けタイミング
ポイント:ステージ3と同様の考え方
買い(売り)の強さの判断材料
下記の場合、今の上昇(下降)トレンドが継続する可能性が高いことを示す。
- 3本の線の間隔が広いこと
- 中期線と長期線の幅(帯)が厚いこと
- 移動平均線の傾きが急になっていること
移動平均線大循環分析における注意点
- 値動きが小さな銘柄には不向き(複数の銘柄をウォッチして値動きが大きい銘柄を探す)
- 急騰急落相場は要注意
- ステージ4がいきなりステージ1になることがあるが、この場合はすぐにステージ2へ移行してしまう可能性あり。 高づかみしてしまい、大きな損害を被ってしまうので、ワンテンポ確認して急騰が続くことを確認する。
移動平均線大循環分析でわかること
押し目買い、戻り売りのポイント
- 安定上昇または安定下降している
- 傾きを崩していない
- 各線の幅が広い
上記のような状態で買い玉保持の場合ステージ1 ⇛ 2 ⇛ 1
または売り玉保持の場合ステージ4 ⇛ 5 ⇛ 4となった際に、押し目買いor戻り売りのチャンスとなります。
もみ合い放れがわかる
下記の場合のみもみ合い放れとなる。
- 買いの場合、ステージ1への移行
- 売りの場合、ステージ4への移行
ステージ1,4になったから必ず、もみ合い放れとなるわけではない。
3本線がどんどん放れていくまたは、短期線が加速度的に離れていったら、高確率でもみ合い放れが起きる。
獲りやすい相場と獲りにくい相場がわかる
獲りやすい相場
押し目買い ステージ「1 ⇛ 2 ⇛ 1」 or 戻り売り 「4 ⇛ 5 ⇛ 4」で帯が厚いとき
獲りにくい相場
- ステージ1,4が短期間で終了する相場。もみ合い相場の中に現れるステージ1,4。
これは手を出すべきでない。