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「ピーター・リンチの株で勝つ」有望株の探し方(必ず知っておきたい銘柄の6つのカテゴリ)

長期投資における知識を身につけるための本だと思います。 アメリカの銘柄について具体的な銘柄を出しながら、話が進んで行く内容です。

第6章〜7章までのポイントをざっくりと記録していきます。

1. 10倍株(テンバガー)をねらえ

自分の身近な銘柄に投資しよう。
ドーナツ屋が混んでいる。身近でヒット商品を出している。 そういった情報を元に、機関投資家は投資ができない。 ある程度の規模にならなければ、投資対象に入れることができないため。

安定成長に入った銘柄でなければ、資産を預けている資産家から、 「最近値を下げているがどうしてか。なんであんな会社に投資するのか?」などと 電話がひっきりなしになってしまい、投資することを止める。

機関投資家が投資できない規模のテンバガー銘柄へ投資できるのは、資金が少ない個人投資家の強みと言える。

2. 有望株を調査する

身近な銘柄において、手がかりをつかんでもすぐに投資してはいけない。
調査なしの投資は、カードを見ずにポーカーをするようなもの。
洗剤を買う時は、ラベルを見て、じっくり吟味して決めるが、株に5000ドル投資するときは、時間をかけずに 投資してしまう人が多い。

2.1 大きな会社、小さな動き

一つのヒット商品を出しても大会社の収益にはほとんど影響しない。小さな会社ほど、株価がよく動く。

2.2 6つの分類

まず第一歩として、株が以下のどのカテゴリーに属するのかを調べるべき。
これで少なくともどういうストーリーとなるかが分かる。

  • 低成長株 (ゆっくり成長する株。年率3%ぐらいの成長)
  • 優良株
  • 急成長株 (年率20〜30%の成長)
  • 市況関連株
  • 業績回復株
  • 資産株

2.2.1 低成長株

大きくて古い会社
電力会社は、最もよく知られている低成長株。 元々は1950年代〜1960年代を通じて、GNP成長率の2倍以上の成長を遂げた有望株であった。 電力コストが上昇するに従って、電気の節約を始めたため、電力会社の成長は、鈍化した。

配当が高く安定している
事業拡張の余地がなくなったとき、金の使い道がなくなると高配当が行われる。

2.2.2 優良株

大きいが低成長株を上回る成長をする会社
コカ・コーラ、P&Gなど。年率10〜12%程度の成長が期待できる。

優良株は早めに利食う(30%〜50%)
利益は期待できるが、1〜2年で50%の利益が取れれば最高といったところ。
次の値上がりしていない株に移る。

不況に強い
経済が悪化して株式市場も下落したとしても、横ばいもしくは微減に留まる場合が多い。 倒産などはないし、すぐに良い評価を取り戻して株価も回復する。

2.2.3 急成長株

年20〜25%の成長をする会社
うまくいくと株価が10倍〜40倍あるいは、200倍にもなりそうな積極性のある小企業。 急成長産業の中にあるとは限らない。 ビール業界やホテル業界といった2%ほどの成長産業の中にも潜んでいたりする。

急成長会社から低成長会社へ
成長の低下とともに動きの鈍い市況関連株となったりする。 ひとたび低成長株となると株価は途端に叩き落されてしまう。 小さな急成長会社には倒産のリスクがある。大きな急成長会社が大きくなりすぎると 身動きが取れなくなる場合がある。

投資家としては、いつ成長が止まるか、そして、どれだけの資金をその成長に賭けるかが鍵となってくる。

2.2.4 市況関連株

売り上げと利益が循環的に上下する会社
市況関連産業では拡大と収縮を繰り返す。自動車、航空、タイヤ、鉄鋼、化学など。 防衛産業も政策次第で利益が上下するので市況関連株のようなものである。

もっとも誤解されやすいタイプの株
ほとんどの市況関連株は大きくて有名な会社の株なので、優良株と混同しがち。 好景気、不景気で大きく株価が変動する。優良株が半値となることがあったら、市況関連株は80%の下落となる。
市況関連株は、タイミングこそがすべて。
鉄鋼、アルミ、航空、自動車産業で働いている人は、投資にとって重要な知識を得られる有利な立場の人になる。

2.2.5 業績回復株

業績不振の淵から立ち直った会社
業績回復株は、極めて急速に失地を回復する。上手くいった業績回復株に投資をする醍醐味は その株価が相場一般とは無関係なことである。
クライスラー株が良い例。1株6ドルで買い始め、2年の内に5倍、5年で15倍となった。
その影には、うまくいかなかった業績回復株は無数にある。

たまに出る業績回復株の大当たりはたいへんな儲けをもたらす。

2.2.6 資産株

ウォール街の連中が見逃している資産を持つ会社
資産株は地元の利が生かせる。わかりやすい現金であったり、不動産もある。 持っている資産が株価に反映されていないことを知り得た段階で投資するとよい。
1株当りの資産と持っている隠れた資産の額を比較するとよい。

砂利採掘所、地価上昇が見込まれる土地の所有、ケーブルテレビにおける視聴者などが隠れ資産を持っていた銘柄があった。

3. まとめ

有望株は、身近な会社に潜んでいる。 身近な会社の成長やヒット商品をから投資対象としての調査のきっかけを掴み、 その銘柄がどのカテゴリーに属するのかを把握する。これにより今後のストーリーを読んでいく。

次回は、そのストーリーの結末が知るべく、細部を詰めていく段階に入っていく。 読むのが楽しみです。